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雛インコお迎えのシーズン到来です!
現在、オカメインコのきなこちゃん♀と
インコ生活を送っています。
私は生まれる前から
インコが当たり前に居る環境で育ちました。
インコ飼育歴52年。
悲しい時も、嬉しい時も、
いつもそばに寄り添ってくれるインコ。
その喜怒哀楽の豊かさは、
キミは人間か?と聞きたくなるほどの
破壊力があります。
そして、インコから
たくさんの人生の教訓も学びました。
インコ、可愛いですよ!!
この春、インコの雛ちゃんを
お迎え予定のあなたへ・・・
今回は、最新・インコの雛初めてのお迎え~育て方のコツ6箇条
と題してお話しさせて頂きます。
こんにちはきなこのお父さんです。
オカメインコのきなこは現在3歳と2ヵ月。
人間に換算すると推定26,7歳です。
3年前の雛の頃を振り返ると・・・
『ピュロロロロロ~』と鳴きて、
おとうさん、お腹が空いたよー
なんてやってたっけな・・・
雛をお迎えする際、
まず、よく考えて頂きたいのが、
雛は赤ちゃんだという点です。
インコの雛はあっという間に、
羽根が生え揃うので、
一見、大人になったかのように見えます。
確かに人間よりも数十倍のスピードで
成長する動物です。
しかし、小型インコのセキセイだと
生後半年で成鳥。
中型インコのオカメは、
約1年は成鳥となります。
大人になるまでは、免疫力が低く、
幼児なんだと認識して欲しいのです。
・雛の仕事は食べると寝るです
雛の仕事は、食べると寝るです。
食べる 寝る+保温です。
暖かい春や夏だからと
ケージデビューさせません。
雛は一にも二にも保温です。
雛は免疫力が低いです。
自ら体温調節できません。
餌の時間以外は保温ケースで過ごします。
雛をお迎えしたら
可愛いくて一緒に遊びたい!となります。
しかし、ここはグッと気持ちを抑えて
保温力の高い飼育ケースで
しっかりと保温します。
むやみに外に出して遊ぶと
一気に身体が冷えてしまいます。
ましては30分、1時間と長時間、放鳥する。
とてもキケン行為です。
身体でも膨らませていたら
場合によっては落鳥します。
雛の時期は、ほんの一瞬です。
遊びたい気持ちをグッと堪えて、
じっくり、焦らず、ゆっくりと・・・
大事に育てましょう。
・最初の一週間は環境慣れと信頼関係構築
雛をお迎えして最初の1週間は、
環境慣れからスタートです。
初めての環境はとても不安です。
極度の緊張からエサが食べなくなる
個体もいるぐらいです。
いきなり私があなたのお母さんよ!と言われても、
信頼されないのが普通です。
まぞは環境慣れからスタート。
同時にあなたとの信頼関係の構築も意識します。
人馴れした雛ならすぐに環境慣れしますが、
人見知りするタイプの雛の場合は、
いきなり放鳥して遊ぶなんて論外です。
まず、雛に安心を与える。
・環境慣れ
・信頼関係構築
この2点を意識しましょう。
・上手な雛の飼育6箇条
1.初日は新しい環境に慣れさせる
あなたは念願の雛をお迎えしました。
初日から雛ちゃんを
いじり回さないで下さい。
そっとして様子を見てあげて下さい。
雛は見知らに人に連れられて、
見知らぬ環境に連れて来られたのです。
普通は怖いです・・・
雛からすればあなたは敵なのか?
それとも味方なのか?
すらわからないのです。。。
あなたと雛が一日でも早く
信頼関係を築く為に、
新しい環境に慣れさせましょう。
愛鳥の名前を呼んで『きなこ可愛いね!』と
たくさん声を掛けして下さい。
環境に慣れさせて安心感を与えましょう。
あなたが保温ケースのそばで、
読書するのも良いでしょう。
いつもそばに居る人。
必ず信頼関係が生まれてきます。
手乗りインコであれば数日で
すぐに打ち解けます。
雛にとって初めての連続です。
ゆっくり、焦らず、慌てずに
雛の仕事は食べる、寝るです。
お迎え一週間は、極力、触らない。
グッと堪えてください。
いきなり手乗りの練習をするなど・・・
もってのほかです。
放鳥も最小限にします。
しっかりとケージを保温して寝る、食べる。
これが雛のお仕事です。
2.差し餌を食べさせる。
鳥種によって与えるエサもやり方も異なります。
初心者さんであれば、
差し餌のやり方は事前にショップで、
詳しく聞いておきましょう。
※お店により差し餌のやり方は異なります。
雛がいままでどのような生活を
送ってきたのか?
しっかりと把握した上で、
お迎えするのが基本です。
自己流をやる前に・・・
いままで雛が慣れてきたやり方を実践する。
まずは、先駆者を真似て育てるのがいちばんです。
例えば、セキセイインコの差し餌の場合は、
パウダーフードや粟玉などを
40度のお湯でふやかします。
差し餌が熱すぎて
食道器官がヤケドしたら大変です。
また、雛がよく食べてくれるからと・・・
必要以上に餌を与え過ぎてしまい
”そうの”が処理できずに
差し餌が固まってしまう恐れもあるのです。
お迎えした子が仮に生後3週間の子であれば、
約4時間おきにそのうが空になります。
そのうとは喉の辺りにある臓器です。
雛はまだ羽が生え揃っていないので、
そのうが透き通って見えます。
餌が消化されていないそのうはパンパンに見えます。
そのうが空であれば、エサが消化されています。
また、差し餌をします。
雛は食べる、寝るの繰り返しが基本です。
次にお腹が空くまでは寝るの繰り返しです。
お迎え当日に、警戒心から餌を食べない
繊細な子もいます。。。
1日食べないぐらいであれば大丈夫ですが、
2日目も食べないようであれば深刻な問題です。
速やかにショップや病院に相談しましょう。
雛が巣立ちするのは羽が生え揃う頃です。
この頃にさし餌を同時に、
一人餌デビューの準備もします。
雛の足元に乾いた餌を
ばら撒いておきましょう。
これは一人餌への近道となります。
お腹が空いたら、意外とあっさり
乾いたエサを食べていたりします。
ちなみに、セキセイインコの場合は、
生後4週間~5週間で
一人餌デビューします。
エサの保管はバイ菌の繁殖を避けるため、
その都度、容器の洗浄をしてエサも交換します。
※容器は1回、1回熱湯で殺菌処理をします。
雛は抵抗力が弱いので、
必ず熱湯殺菌処理を行いましょう。
3.やたらと触らない
早く仲良くなりたい気持ちは良くわかります。
しかし、雛は免疫力が低いので、
やたらと触るのは好ましくありません。
あなたの手は雛の体温よりも確実に冷たいです。
冷たい手で触りまくれば、
あっという間に体温が低下します。
差し餌以外では極力、放鳥しない。
雛を保温ケースに入れて、
我が子の成長を見守りましょう。
体中の羽が生え揃う頃には、
飽きるほど愛鳥とベタベタできます。
慌てないで、いまは我慢です。
手乗りのしつけが済んでいる個体を、
お迎えすると・・・
2、3日も経過すれば、
自ら撫で撫でして~とせがんできます。
じっくり焦らずに個体の個性に合わせた
スキンシップを心掛けましょう
4.保温ケースで育てる。
しばらく保温力の高い飼育ケースで育てます。
プラスチック製の虫かごや
熱帯魚用の水槽などがベストです。
特に水槽は保温力が高いです。
雛を成鳥用の網ケージで育てるのは
とてもキケン行為です。
寒さで体調を崩すどころか、
取り返しのつかない結果を招きます。
雛は自ら体温コントロールができません。
中雛に成長するまでは、
保温力の高いケースで保温します。
ケース内の室温は28度~30度に保ちます。
雛が寒そうにして体を膨らませていれば、
温度を上げてください。
特に朝、晩は冷え込みます。
ヒーターなどの保温グッズを用いて、
室温をコントロールしてください。
ちなみ・・・
きなこをお迎えしたのが
2019年2月22日でした。
この年、東京の冬は寒かったです。
お迎えしてから2か月半。
4月末まで水槽生活でした。
熱帯魚用の水槽にチップを入れて、
ヒーターで保温していました。
ケース内に温度計を入れておくと
室温管理がしやすいです。
但し、使い捨てカイロには要注意!
カイロは周辺の酸素を奪い発熱します。
飼育ケース内にカイロを入れて、
実際、酸素不足に陥り落鳥した実例は、
いくつも報告されています。
暖かな春が来て初夏の陽気になるまでは
じっと我慢させましょう。
5.毎日、健康チェックをする。
絶対にやって欲しいのが
簡単な健康チェックです。
雛は体調を崩しやすいです。
お迎えした子は
もしかすると元々、体の弱い子かもしれません。
じっくり観察しておいて損はないです。
雛が頼れるのはあなたです。
あなた以外、誰もいないのです。
毎日、うんちのチェックをします。
あらかじめお迎えするショップで
雛ちゃんののうんちの状態を
写真に撮って把握しましょう。
またこれまでの健康状態などを
詳しく聞いておくと便利です。
食べていたエサも引き継ぐ事で、
健康状態も把握しやすくなります。
いつもと同じうんちをしているのか、
うんちの回数、色、艶。
また、食べた餌の量。
体の状態もチェックしましょう。
新しい環境はストレスの塊なので、
雛は体調を崩しやすいです。
病気の兆候を見落とさないように、
毎日の健康チェックは欠かせません。
さらに毎日、体重計測をする。
これも強くおススメします。
体重計測は朝、一番に測る決めて、
記録しておくと良いでしょう。
小型インコで約5g程度の
体重変動があります。
中型以上となると、
約10g前後の変動はザラにあります。
さし餌の子であれば、一定のエサを与えるので
おおよその体重は見当がつきますが・・・
すでに一人餌デビューしている個体は、
環境不安などで一切、エサを口にしない個体もいます。
毎日の体重測定で体重に異変がないか、
常に健康管理をしましょう。
6、複数飼いで雛をお迎えする場合
これは初心者向けではありませんが・・・
鳥類同士だからと言って、
他のインコとすぐに仲良くなれません。
例えば、あなたが学生だと仮定します。
学年が変わりクラス替えになりました。
ド緊張しますよね。
初日からいきなりクラスメイトと
仲良くなれません。。。
まずは、ゆっくり、焦らず、慌てずに・・・
当面は遠目に見えるぐらいの距離から、
見守ってあげます。
雛のほうから興味を示すまで待つ
そんな心構えは必要です。
また、雛インコが、
何らかの病気を持っている
可能性も否定できません。
他のインコと接触させるのは
雛が健康診断を受けてからです。
それまでは別々にお世話をします。
雛が慣れた来たら
すぐ病院で健康診断を受けましょう。
同時に信頼できる掛かり付け医を
決めておきましょう。
以上、如何でしたか?
自己流の育て方はリスクが大きいです。
何事も必ず先駆者がおります。
ご自分の目と耳で、
正しい情報を精査しましょう。
愛鳥がいつまでも健康で暮らせるように、
いつまでもあなたのそばにいてくれる
愛鳥に育てて欲しいと願います。
※お迎え初日のきなこちゃん。緊張していますね。
今回のテーマで動画も作りました。